旅する写心 〜2002年ワールドカップ

今週いよいよワールドカップが
オーストラリアで始まる。
日本は松山&石川の最強コンビ。
2002年伊澤&丸山で優勝して以来の
期待がかかる。

当時はデジタルカメラが出始めた頃で、
いつ乗り換えるかが
カメラマンの間では大きな問題だった。
僕は習うより慣れろ派で、
人よりは早く導入を決断した。
そして臨んだのが
メキシコでのワールドカップ。
テストにはいいかな?ぐらいの
軽い気持ちで行ったら、なんと優勝!
メディアもメーカーも全くノーマークで
優勝が決まった瞬間から早く写真が欲しいと
依頼が殺到した。

しかし、そこはメキシコ。
まだ今のようなインターネット回線などはなく、
いつ繋がるかわからないような電話回線で
1枚写真を送るのにも相当時間がかかった。
日本が優勝した喜びを味わうこともなく、
部屋で冷や汗かきながら写真を送ったことを思い出す。

あれからもう14年か。
時代の変化を感じざるを得ない。

宮本 卓Taku Miyamoto

1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。

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