旅する写心 〜Battle of Golf War

優勝の回数が増えてくると
次に欲しくなるのが
ナショナルオープンのタイトルだ。
今週の「日本女子オープン」、
例年のクラシックタイプコースでなく
珍しくリゾートコースで開催される。

ココパリゾート白山ヴィレッジGCは
鎌倉時代から恋の悩みを癒すいで湯
として有名な三重県の榊原温泉にある。
現在の女子ツアーは「戦国時代」といえる。
1998年生まれの選手が我も我もと
初優勝の“勝ち名乗り”を挙げ続けている。
2014年の勝みなみのアマチュア優勝に始まり
畑岡、新垣、大里、河本、渋野、原、小祝、浅井と続く。
ライバルには負けたくないという気持ちが、
白熱する戦いを生み、
観ている側もこれ以上ないドラマに酔いしれる。

彼女たちの闘争心に大きな火をつけたのは
17年に畑岡が達成した今大会2連覇だっただろう。
それに加え今年は、歴史的快挙だった
渋野の「全英女子オープン」優勝という更なる起爆剤もある。
今年の「日本女子オープン」は
間違いなく激しい戦いになるはずだ。
いつか語り草となるような
そういう記憶に残る戦いが見たい。

宮本 卓Taku Miyamoto

1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。

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