旅する写心 〜Time After Time

記録というものはいつか
ひょんなことで途絶えるもの。
私にはマスターズの連続取材記録の他に
もう一つ密かに
大事にしていたものがあった。

それはリビエラで開催される
通常LAオープン(現在はジェネシス招待)
と呼ばれるもの。
1988年から取材を始め
昨年まで33回連続で続けてきた。
もちろん今年も行く予定にしていたが
コロナで断念せざるを得なかった。

初めてリビエラを訪れた時の
あの感激が忘れられず、
今日まで続いた。
その間ロサンゼルスに住むようになったり
リビエラの写真集を担当するようになったりと
本当に深く関わってこられた。
なぜここまで続けてこられたかを思うと
それはコースへの愛情なのかもしれない。

今週テレビで試合観戦をする自分を
どう受け入れようか。
早朝からお酒を飲むわけにもいかないし、
困ったものである。
心がざわつく一週間になりそうだ。

The Riviera Country Club
リビエラカントリークラブ

宮本 卓Taku Miyamoto

1957年、和歌山県生まれ。神奈川大学を経てアサヒゴルフ写真部入社。84年に独立し、フリーのゴルフカメラマンになる。87年より海外に活動の拠点を移し、メジャー大会取材だけでも100試合を数える。世界のゴルフ場の撮影にも力を入れており、2002年からPebble Beach Golf Links、2010年よりRiviera Country Club、2013年より我孫子ゴルフ倶楽部でそれぞれライセンス・フォトグラファーを務める。また、写真集に「美しきゴルフコースへの旅」「Dream of Riviera」、作家・伊集院静氏との共著で「夢のゴルフコースへ」シリーズ(小学館文庫)などがある。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員。

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